ユリは、北半球の亜熱帯から亜寒帯地域にかけて約100種類が自生していると言われています。このうち、日本には10種類以上が分布しており、日本の特産種です。日本では古来観賞用だけでなく、ヤマユリなど野生のユリの球根を食用としてきました。「古事記」や「万葉集」にも記述があると言われ、古くからユリに親しんでいた様子がうかがえます。江戸時代末期には、シーボルトが日本の植物を紹介。その中にはユリも入っていたと言われています。現在これらのユリがヨーロッパで改良され、世界中で楽しまれています。
豊臣秀吉が天下を治めていたころのこと。家臣である富山の城主、佐々(さっさ)成(なり)政(まさ)は、ある時立山連峰に咲く珍しい黒ユリをただ1輪、秀吉の妻である北政所(きたのまんどころ)に献上しました。彼女はこれをたいそう喜び、早速この1輪を生け茶会の席で客に披露しようと計画しました。ところが、どのようにしてか、このことを知った秀吉の側室淀(よど)君(ぎみ)は、内々に人を使って白山にある黒ユリを切ってこさせ、これをちっとも珍しくないごく普通の花のようにたくさんの雑草とともに花のように生けたのです。この思わぬ計略により、北政所の面目は見事につぶれてしまいました。また、尊い1輪だと思ってこれを献上した佐々成政も、秀吉の妻に恥をかかせたということになり、あらぬ誤解を受け窮地に追い込まれることになってしまった、ということです。
みなさんは、「花育」という言葉をご存じですか?
「食育」にならったもので、子どものころから花の楽しみ方を学ぶことで魅力を知り、花のある豊かな生活を身につける教育のこと。自然を思いやる心や季節感を育てるとともに、自由にアレンジすることで集中力や想像力を高め、感性豊かな子どもを育てます。形や色がきれいな花をみることで子どもの心が豊かになり、花を飾って長く楽しむことで、子どもは命の尊さを知ります。さらに花を活けることで、子どもの色彩感覚を磨くことができます。親子でアレンジを楽しみ、深い絆を作りましょう。
・ 葉の先が黒くなったものや、つぼみが変形したものは避けましょう。
・ 水揚げがいいので、取り扱いは簡単。つぼみも次々に咲くので、元気のなくなってきた花は摘みましょう。
・ 花粉が衣服に付くと落ちないので、花が咲いたら花粉の付いたおしべを必ず取りましょう。
*もし花粉が衣服に付いても、こすらないでテープで取りましょう。
花は一度痛んだら、なかなか元の形には戻りません。お花を持ち歩くときは、何よりも花を包んで風に当てないことが大事。
肝心の花の部分をむき出しにして、根元のほうだけを包んでいる人を良く見かけますが、これはいけません。根元は出ていても構いませんので、必ず咲いているほうをしっかりと包んで保護してあげましょう。